会場:松戸市立博物館、21世紀の森と広場(縄文の森周辺:ベースキャンプは森の工芸館(森のこども館))
■昆虫トラップ作成(虫の先生、ささきさんの熱い語りつき)13:00~13:40
■水中トラップ作成(ささきさんと仲間たち)14:00~15:40
■昆虫トラップ設置(ささきさんと仲間たち)16:00~16:40
ナイトミュージアム(望月館長・山口実行委員長(オリエンテーション)、小川さん(前説)、中山さん(館内授業)、かわださん(クイズ)、小林さん・ニポパ(橋本)さん(竪穴住居))17:50~18:40
■昆虫ナイトウォッチングオリエンテーション(寸劇つき)(ささきさんと仲間たち)18:45~19:05
■昆虫ナイトウォッチング(ささきさんと仲間たち)19:25~20:05
■記念写真 20:10~20:15
※来年のイベント内容は変わるそうですが参考にしてください。
0.プロローグ
12:20 21世紀の森と広場(南口)到着
→森の工芸館を探し広場の中をひとしきり迷ってしまったため、南口に戻る(汗だらだら)。門番さんに道を聞く(最初から聞けよってことですね)
12:50 小さなお稲荷さんを見つけ、本日の安全と取材の成功を祈願
12:53 竪穴住居発見(よかった!間に合った)
12:55 工芸館(森のこども館)到着
→ここが本日のベースキャンプ。実行委員長のヤマグチさんにご挨拶、そして受付
1.昆虫ナイトウォッチングの準備(その1)
まず実行委員長のヤマグチさんからオリエンテーションがありました。
そのあと虫博士「ささき」さん登場。昆虫ナイトウォッチングの重要なキャラクター。子供相手に専門的なことを熱く語り、そしてひとりで納得して幕を引く(笑)
(注)ささきさんは普段は自然観察舎にいらっしゃるそうです。
それでは、ささきさんの熱い語りから「熱い」部分を割愛してポイント解説いきます(笑)
みなさ~ん、樹液って何かわかりますか? 人間と同じように木にも血管みたいなものが通っているんですね。中からそれが傷つけられて外に染み出てくるんですよ。
どうして傷つくのでしょうか?
実は蛾の仲間の幼虫が犯人なんです。
ではゴツゴツした木とツルツルした木ではどちらが虫が集まりやすいと思いますか?
ゴツゴツした木なんですね。ツルツルした木は木の皮が薄いので虫に傷つけられないように樹液に苦い成分が入っているんです。ゴツゴツした木の樹液は甘いんです。
今日は、この樹液の成分に似せて昆虫トラップを作りますよ。樹液が好物の虫たちは匂いに惹かれて集まってくるんですね。だから匂いが沢山出てくるように材料を選んでみました。みんなやってみましょう!
バナナ 焼酎 酢 砂糖 ドライイースト ビニール袋 ストッキング
<手順>
①バナナを細かく切る(身も皮も)
②焼酎を入れる(今回のイベントでは、なんと人間の大人も大好き、黒糖焼酎の「れんと」を使っていましたが、焼酎の銘柄と効果との因果関係は証明されていないようです(適量)
③酢を入れる(適量)
④砂糖を入れる(適量)
⑤ドライイーストを入れる(適量)
⑥手でこねる
⑦ビニール袋に入れ空気を抜いて数時間寝かせる(空気が入っていると発酵が上手くいかないそうです)
文章にすると簡単ですが、子供たち全員に体験してもらいながら作りますので、スタッフの皆さんは、まずここで一苦労だったようです。
2.水中の生き物観察体験
ここでもささきさんは大活躍。チームを2つに分けるので草博士の畑川さんと、もうひと方松本さんが加わります。
この3人は最後まで大活躍!
みなさ~ん、今度は水の中にトラップを仕掛けて捕れたお魚たちを観察しましょう。ペットボトルとカッター(はさみ)を使って作りますので、お父さん・お母さんに手伝ってもらいながらやりましょうね
<材料>
ペットボトル ビニールテープ ビニールひも(2メートルくらい)石 魚のエサ
<手順>
①ペットボトルの飲み口から少し下のところから切り取る(捨てる)
②全体の3分の1の部分を切り取る
③残った3分の2の部分(底がついている方)におもりの石とエサを入れる(今回のエサは釣具店で売っている赤い練りエサでした)
④②で切り取った3分の1の部分を逆さにしてかぶせてビニールテープで留める
⑤水に沈めたペットボトルが流されないように、ビニールひもで縛って固定する
仕掛け終わると、しばし休憩時間。
ブルーハワイのかき氷の美味しいこと!
さきほど仕掛けたトラップを引き上げ、ベースキャンプへ戻ります
ここでちょっとしたトラブルが。
野草園に仕掛けたたいがのトラップは、何者かにより引き上げられ、破壊されていました。子供の夢を壊すなんて。バチが当たりますよ、そこのおじさん!
みなさ~ん、小さい魚が少し捕れましたが、この魚の名前はなんでしょうか?
はい、メダカではありません。「カダヤシ」という外来魚なんですね。「蚊絶やし」、つまり蚊の幼虫を食べてもらおうとアメリカから輸入した魚なんです。でも別の影響が出ていることを知っていますか?
メダカがいなくなってしまったんですね。現在松戸にはメダカはいないのではないかと思われています。そしてこの魚、飼育は法律で禁止されているんです。メダカだと思って育てていたら警察につかまってしまうかもしれませんよ。気をつけましょうね
ちなみにメダカとカダヤシはサイズも見た目もそっくりです
※カダヤシの背びれがメダカより丸いそうです。図鑑などで確かめてみてください
3.昆虫ナイトウォッチングの準備(その2)
昆虫トラップ作成(後半)&仕掛け(自由参加)
2時間ほど寝かせておいた昆虫トラップが、ちょうど良い具合に発酵してきたようです。
甘酸っぱい匂いがプーンとベースキャンプ付近を漂ってます。
みなさ~ん、それでは実際に昆虫トラップを木に巻きつけるために、ストッキングの中に入れていきます。危ないから振り回さないでね
そして恐る恐る持ってたたずんでいる姿がこれ
子供たちが一列にならんでストッキングの中に昆虫トラップを入れていきます。
自転車で八柱にある回るお寿司を食べに行き、英気を養いました!いよいよ本番の受付です。
今度はベースキャンプから市立博物館のシアターホールへ移動です。
二人ともパーカーを羽織り、長ズボンに切り替え準備万端!
4.いよいよ始まる!ナイトミュージアム
17:50
早めに参加者全員がそろったようなので、オリエンテーションは10分前倒しで始まりました。ここから参加する家族の皆さんに向けて、ヤマグチさんが注意事項やグループリーダーを紹介したあと、市立博物館の「望月館長」よりお話をいただきました。
昨日は花火大会を楽しんだ方が沢山いらっしゃったと思いますが、本日は夜の博物館をお楽しみください。普段は夕方の5時に閉館してしまう施設ですが、今日は特別に夜の竪穴住居の見学もできます。太古の人類の暮らしに思いを馳せてください。
Good Luck!
展示物にぶつかったりしないよう、貴重品以外はシアターに置いたら、さぁ出発です!
小川さんはラブマツのメンバーでもあり、本日も朝からずっとボランティアで働いてらっしゃいました。
今日は年に1回だけの特別の日です。短い時間ですが縄文という時代はどんな時代だったのかをしっかり学び、楽しんでくださいね。それでは博物館の「中山」さんにバトンタッチです。
(縄文時代を再現した森をバックに)ここは縄文時代を再現するために「結構まじめに」作ったんですよ。でも気が付きませんか?外の景色とあまり変わりませんね。これはどういうことかというと、松戸の森は縄文時代と変わらず残っているということなんですね。
後ろをみてください。山の幸ってありますね。縄文人はどんぐりを食べていました。どうやって食べていたかわかりますか?
えっ?焼いて食べていた?ピーナッツや天津甘栗みたいに?
どんぐりはとても「灰汁(あく)」が強いんですね。だからそのまま食べると口の中がおかしくなってしまいます。だから灰汁抜きをするためにすりつぶして水にさらして、そうして肉と混ぜて焼いたり煮たりして食べたんですよ。
でもどうして私は見てもいないのにこんなことがわかるのでしょう?
・・・・・・・・。
「炭」が教えてくれるんです。みんなのお母さんやお父さんは料理が上手かな。ハンバーグやパンを真っ黒焦げにすることってない?料理を失敗すると捨てるでしょ。もったいないけどね。実はその失敗した料理は「炭」になっているので何千年も土の中に残っているんです。だから発掘して洗って分析ができるんですね。美味しい食べ物はうんちになってしまうので残らないんですね。だから料理が下手だった縄文人のお母さんに感謝しています(笑)
建物が建っていますね。地面に穴を掘って建てるから竪穴住居です。建物のほかに穴がみえますが、これは建て替えた跡なのです。竪穴住居は何十年かに1回建て替えが必要だったと考えられています。
何かに似ていませんか?これは馬蹄形集落(ばていけいしゅうらく)といいます。馬の蹄(ひづめ)ですね。このように集団で暮らしていたのですね。
第1問 縄文人はどんなもので家を作ったのでしょうか
第2問 縄文人の家の地面(つまり基礎)はどのようになっていたでしょうか
第3問 縄文人は何を食べていたのでしょうか
第4問 縄文人はドングリを使ってどんな料理を作っていたのでしょうか
答えは、博物館に行くと分かります。ぜひ足を運んでみてください。
入り口ははしごになっていてひとりずつ降りていきます。
これは松戸市立博物館が誇る、最新式の縄文人ロボットです!
縄文人の恰好をして当時の生活を再現してくれたんですね。この「ニポパさん(仮称)」を交えて質疑応答が進みます。
夏でも火をたくんですか?
電気を消すと、ほら真っ暗ですよね。昔は真っ暗だったので夏でも火を焚いていたんですね。また動物に襲われないようにするためにも火は必要だったんですね。
お湯を沸かすためのひもをぶら下げるとか。
実はこの上に肉や魚を置いて、くんせいを作っていたんですね。
火のおこしかたはどうやってするんですか
パヤパヤ(矢を錐のように回すしぐさ)
木の摩擦力を使って火をおこしていました。
服はどうやって作るんですか
フガフガ(針仕事のマネ)
植物の繊維をよって、編みこんで作りました。いま着ているのは夏用ですね。冬は毛皮を着ていたようです
暑くないんですか?
今はたくさんの人がこの中にいることと、閉めきっているので暑いですが、本当は夏涼しくて冬暖かい構造の建物なんですよ。
ついでに、この家は丸いですよね。丸い家を作るのは難しいんです。6本の柱で支えていますが、天然の木をうまく組み合わせて立てていくんですね。
ちなみにひとつの家にひと家族、8人から10人が暮らしていたと考えられています。
日本語が通じるかな?
「ここだけの話ですが、「橋本」です(笑)」
体当たりの演技、ありがとうございました。
5.最後のお楽しみ 昆虫ナイトウォッチング
いよいよ最後のプログラム、昆虫ナイトウォッチングです。
3チームに分かれていて、ほかの2チームはツアーの最中なので、Aチームだけでナイトウォッチングのオリエンテーション
みなさ~ん、ここでは危険な生物に出会ったら、というテーマで注意事項をお伝えしていきますね。
スライドを見てください。まずこれ。ジャーン!
結論からいうと、ここにはいません。安心してください。
…あれ、外してしまいましたか? では次。ジャーン!毒ヘビ(マムシ)はいるでしょうか?
数は少ないけれどいます。私も3年間で1回だけ見ました。昼行性のヘビ(アオダイショウ)などは毒がありませんが、マムシには毒があります。草むらには注意を払ってください
ナイトウォッチングに夢中になり足元の草むらにいたマムシを踏んづけてしまった松本女史、の巻。
毒グモ(セアカコケグモ)は松戸ではまだ観測されていませんのでたぶんいないことになっていますが、東京までは来ていますので念のため注意しましょう。
スズメバチの仲間で有名なオオスズメバチやキイロスズメバチは昼行性ですが、モンスズメバチは夜行性です。もし見つけたらスタッフに声掛けしてください。
ナイトウォッチングに集中してスズメバチを興奮させてしまった、しかも出かける前に香水たっぷりふりかけていた松本女史、の巻
時間が押してしまい、終了まであと30分ほど。子供たちの気がはやります。
そこでなんとささきさんがベースキャンプの目の前で、メスのカブトムシを捕まえてしまいました。
でも、たいがはノコギリクワガタのメスが目当てなので見向きもしません。そりゃそうだ。カブトムシは売るほどいます。
初めて見ましたが、昆虫トラップより効果がありそう。というかすでにコガネムシ(沢山)、セミ(数匹)、蛾などが集まっていました。
夕方仕掛けた昆虫トラップの成果確認に向かいます。
私のグループでは、昆虫トラップの効果はあまり見られなかったようです。たいがのトラップにも虫さんたちは来てくれませんでした。
トラップを仕掛ける場所が道路から近かったこと、(虫が近寄らない)針葉樹が多かったことも影響しているかもしれませんね。
※21世紀の森と広場では、ザリガニ以外は持ち帰れませんので、今回捕まえた虫たちは、ささきさん達が標本にして、後日パークセンターに飾ってくれるそうです
6.記念写真&エピローグ
最後は博物館のロビーで全員で記念写真をとって解散!
長い時間でしたが、とてもいい思い出ができましたね。
お疲れ様でした。