松戸まつど
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まちの人びと 2025年6月2日

HERO~2024・松戸市消防団の暑い夏に異常あり〈ひみつ道具編〉

※この記事は、昨年2024年度の操法大会を取材したものです。

2015年から毎年、声をかけて頂き取材をしている松戸市を守るHERO消防団。昨年2024年も松戸市No.1を決める操法大会(注)が開催されると聞いてお邪魔してきました。

  • 取材協力頂いた第32分団の皆さんと、ひみつ道具を持つ大曲さん(後列右)

  • (注)操法大会:毎年7月に行われる、ポンプ車や小型ポンプの操法技術を競う「松戸市消防団夏季特別訓練大会」のこと

    新しい“ひみつ道具”
  • 第32分団が訓練をする河原塚中学校

  • 昨年度の話になりますが、2024年の7月3日、新紙幣に沸く日本列島の熱気に負けない、ここ河原塚中学校のグラウンド。2023年にも取材させて頂いた第32分団から『例の(前回の取材時に構想を練っていた)“ひみつ道具”使っていますよ』と連絡があり、どんなものだろうとワクワクしながら行ってきました。

    ※“ひみつ道具”については、下記の記事(2023年の操法大会)でもご紹介しています。
    HERO~消防団を支える縁の下の力持ちたち

    到着すると何台も消防自動車が停まっていて、他の分団も訓練中。皆さんの熱気が暑い暑い(笑)。

  • 道具と手順の確認中

  • 以前ご紹介したひみつ道具のひとつ、防火水槽。縁の下の力持ち・大曲さんは、今日もサポートをされていました

  • 近付いていくと記者に気づいた団員の方が
    『こんばんは、今年もよろしく!』
    『記事読んだよ、ありがとうね』と笑顔で迎えてくださいました。
    皆さん読んでくださっているようで嬉しいですね。
    ふと見ると、前回にも取材させて頂いた“縁の下の力持ち・大曲さん”が居ました。

    記者『新しいひみつ道具を見に来ました』
    大曲さん『あぁ、これですよ』と言って指差したのは、水槽にちょこんとくっついた穴の空いた短いホースと金属の棒。

  • これが“新しいひみつ道具”らしい

  • 記者『どう使うのか想像つかないのですが?』
    大曲さん『後でわかると思いますが、ここにホースを繋いで使います。まぁ訓練を見ててください。それから説明しますよ』
    と言っているうちに訓練が始まりました。

  • 訓練スタート

  • 放水、決まってますね

  • 水出し訓練で放水が終わり見ていると、今使い終わったホースを先ほどの水槽に付いている穴の空いた短いホースにガチャリと繋ぎました。そして2人で挟むように、金属の棒でホースを下から持ち上げ、そのまま前へ歩いていきます。

  • 穴の空いた短いホースに繋ぎました

  • 棒で下から持ち上げ

  • 歩いていくと先端から水が抜けていきます

  • 大曲さん『ホースを持ち上げると中の水は低い方へ流れるので、ああやって2人で棒を持ち上げて歩いていくだけで、簡単に水が抜けます。今までは繋いだホースを外して、1本ずつ手でいちいち持ち上げて水を抜いていたので、時間もかかるし重いし、大変な作業でした。これを使うとホースを外さなくても、繋いだまま一気に水が抜けて効率的なんですよ』
    記者『空気が入るようにこちらの短いホースに穴が空いてるんですね!』
    大曲さん『そうです。これまで水が入っているホースがとても重くて、どうすれば少しでも楽に水を抜けるのか、頭の中で色々と考えていて思いついたんですよ。またこれで少し皆の役に立てましたかね』

    繋いだままホースの先から水が出ていくので、学校の校庭が水浸しにならない、などのメリットもあるそうです。
    “ひみつ道具”を次々に生み出す大曲さん。消防団一の発明家ですね。今年も優勝目指して頑張ってください。

    昨年優勝のポンプ車に異変あり

    さて、記者の地元・二十世紀が丘の消防団へもご挨拶を…と、大橋小学校で訓練している第34分団1班に会いに行くと、何となく元気がない。

  • 第34分団1班の皆さん

  • 雨が降る中での訓練です

  • おや?2本目が始まりません

  • さっそく写真を撮らせて頂こうと、いつものように一緒に走り、1本目の放水を撮影。ポンプ車はホースを2本繰り出すので、さぁ2本目のために車へダッシュで戻ろう、としたところで、おや?
    団員の方達はそこでストップしています。
    不思議がる記者に近藤さんが

  • 説明をする近藤さん、とても悔しそうでした

  • 近藤さん『すみません2本目は…出ません』
    記者『え?今日はやらないのですか?』
    近藤さん『いえ、今年はここまでなんです。ポンプ車は6人必要なのですが、6番目の団員が夜勤で活動に参加できなくなってしまったので、できないのです』
    記者『代わりの方を1人、小型ポンプの方からお借りするとか出来ないのですか?』
    近藤さん『急には無理ですね… ポンプ車と小型ポンプは違いますから』
    記者『大会はどうするのですか?』
    近藤さん『棄権することになりました。昨年優勝ですし、連覇がかかっていたのでとても残念です。もちろん大会のために消防団活動をしているわけではないのですが、やはり出られないとなると悔しいものです』

    前年(2023年)のポンプ車の部で優勝の第34分団1班が棄権。
    とんでもない事になりました。

    2024年度の操法大会の行方は‥? 続きは下記の記事で!
    HERO~2024・松戸市消防団の暑い夏に異常あり〈大会当日編〉

    水村 和香

    水村 和香 (みずむら よりか)

    結婚で大阪から松戸に来て25年。中学で始めた女子サッカーの縁で松戸市サッカー協会女子委員長をしています。かつて「まつど観光大使」の活動をしていた中で感じた松戸の魅力をもっと発信したいと第1期市民ライターに応募。サッカーのコーチや防犯活動、子ども食堂の代表もしながら周りの小さな魅力を発信して行こうと今日も自転車で走り回っています。

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