今年2020年はオリンピック・パラリンピックイヤー!
そんな寒さの中「いかがですか~!」と学生達の明るい声と食欲をそそる匂い
「パストール」は前回取材の打ち上げ会場で知った美味しいお店!!
市民記者となりよく耳にするようになった「あじさいねぎ」
これは食べるしかありません。
「ビールやワインと一緒に食べたい!!」甘ずっぱいクリームチーズのカナッペ。
イベントの出店には珍しい、本格的な洋食メニューに「もう1度食べたい」。
「良い香りのする鶏もも肉のグリルも食べてみたい。」が、同行した妻の感想でした。
その中から、今回は松戸駅西口「居食屋ダイニングPastorl(パストール)」(以下Pastorl)にご協力をいただき、メニュー開発の一部を取材しました。
長ねぎより短く、葉の部分も白い部分も楽しめ、1年中出荷されているそうです。
ねぎサミットの詳細や畑の現場について倉地 大記者が取材しています。
小金園芸品出荷協会の農家が生産しています。(出典:JAとうかつ中央「あじさいねぎレシピ集」)
ねぎの良いとこどりのアドバンテージがあります。
「皆さんこんにちは!畑の方から来た成嶋です。」
成嶋さんは小金園芸品出荷協会の理事としてあじさいねぎの普及に尽力するだけでなく、月に1回、ラジオ ポワロ「まつどベジフル倶楽部」でアグリカルチャー番組のメインパーソナリティとして5年に渡り松戸産野菜の紹介をしています。
成嶋さん「和洋女子大学は学生によるメニュー開発の実績があり、産学連携によるあじさいねぎの知名度アップを狙っています。さらに管理栄養士を目指す学生たちが、卒業後に食にかかわる職場に就き、社会人として仕事で使ってくれること、もちろん家庭の食卓でも使ってほしいという10年、20年先まで見据えた長期的視野で期待しています。」
土屋シェフは幼稚園から中学までずっと松戸の地元愛あふれる人物。そしてプロを目指したこともあるほどのスポーツマンらしく、とても活動的な方でした。
「あじさいねぎを主役にイタリアン!?
最初はちょっと難しいと思いましたが、ちょうど松戸市役所の『畑で婚活』事業の料理部門の講師もしていましたし、同じ町内で消防団活動も一緒の農政課の方にお話をいただきお引き受けしました。
ねぎサミット自体は初耳、10回を迎える全国イベントで失敗はできないとその後聞きました。」
そして何よりも学生たちの専門的知識と自由な発想だったそうです。
刻んでかける・付け合わせの「脇役」からゴールの「主役」を目指し、学生とシェフのパスの展開、突進が始まりました。
土屋シェフは若い学生達の感性や管理栄養士の卵としての専門性(栄養価計算など)を生かしつつ、提供するメニューとしての実現可能性、味・香り・彩りなどの完成度、原価率といった採算性を伝えます。
学生の「これだと脂質が上がります」の意見に思わずドキリとしたこともあるそうです。
レシピの発表、サミット当日の屋外テントでのプレ販売、12月から3か月にわたる実際の店舗での提供が各種メディアで報道され話題になりました。
土屋シェフ
「学生に触発された斬新な料理になりました。レシピ開発からサミット当日まで本当に良く頑張ってくれました。
店は開業12年目ですが、前面にお勧めメニューを出したのは初めて。私も良い経験になりました。
実際、来店して下さった8割のお客さまがお勧めメニューを注文してくださいます。」
記者は3度Pastorlに通いました。
その中で、同行した「ねぎが苦手…」という市民記者の一人は「嫌いな原因のえぐみとか、辛み、臭みが除かれている。」と驚きの声。
本当に何度食べても美味しく、そしてまた食べたくなる味でした。
シェフの解説とともにご覧ください。
②ねぎの香り、甘みと色を生かしたポタージュ。ねぎの繊維は意外と強かったり、加熱しすぎると鮮やかな緑が出ないため調理法に工夫。生クリームも贅沢に使い、採算ラインギリギリでお得感満載。
④鶏もものグリルはソースにねぎをたっぷり、たまねぎを角切りにして歯ごたえを演出。ニンニクの香りを加えたことで屋外販売のサミットでは集客の切り札に。
⑤パスタは定番メニューのため、最初の段階では「ありきたり」ということでリストから外れそうになったそうです。
土屋シェフ「開発するだけでなくメニューが売れることも大切。多く売れることで農家からの仕入れが多くなり、農家の期待に応えられることを学生達に知ってほしかったです。」
和洋女子大学家政学部健康栄養学科・登坂三紀夫(とさか みきお)学科長に伺いました。
「健康栄養学科では10年以上、毎年2~3件の産学連携のお話をいただき、テーマに応じて2年生または3年生に声をかけ参加を募っています。
今回ねぎサミットのお話をいただだいた際には、今までに取り組んできた産学連携の例をお話しして、メニュー開発、販売、販売促進活動としてプレス発表等を提案させていただきました。」
最後に農家の成嶋さんに伺いました。
土屋シェフ「スタッフ一同、技術を活かしてきちんとした、美味しい料理を提供してまいります。
店名はイタリア語の食べる「パスト」からの造語です。
愛する地元松戸で開業した理由でもあるのですが、良質の材料を使いつつもお値段はリーズナブル、肩肘を張らずにお箸でもイタリアンを楽しめる「居食屋」でありたいと思います。」
電話番号:047-360-6447
営業時間:午後5時~午前1時
定 休 日:水曜日
「もっとあじさいねぎを身近に!」多くの学生たちが応募した中から、作りやすさ、アイディア、千葉県らしさ、盛り付け方の4項を採点。松戸市長賞など審査上位作品を掲載。
リンクからPDF版の中身をご覧いただけます。
発行:JAとうかつ中央
協力:川村学園女子大学
和洋女子大学
小金園芸品出荷協会
成嶋さん「今回の産学連携であじさいねぎはいろんな料理に使えることが改めて確認できました。
レシピ集には予想を上回る応募がありました。
ねぎのチーズケーキ、ねぎティラミスなど試作段階までいき、個人的になぜ不採用?というほどの美味しさでした。
今後は和・洋・中のジャンルを巻き込んだ『あじさいねぎレシピ開発飲食店コラボ』も行いたいと考えています。
ぜひリンクしたあじさいねぎのFacebookを注目してください。」