2060年の日本の人口は、8,674万人になるのではないかと予測されています。(2010年1億2,806万人)
出生率は2005年の1.26から少し上向いてきてはいるものの、1.46(2015年)と少子化に歯止めがかかっていない状況です。(数字は厚生労働省発表値)
また、諸外国との比較によると、女性の社会進出が進んでいる国(スウェーデン・フランスなど)ほど出生率が高い傾向にあり、さらに、男性が家事を手伝う国ほど2人目の子供の出産率が高くなるそうです。
<日本の抱えている現状>
ハードル①今までやってきた事を子どもを産んだら止めなければならなくなる。
ハードル②夫が家事を手伝ってくれない。
ハードル③子どもを預ける環境が整っていない。
ハードル④育休を取ると会社に居づらくなる。
など、その他にもハードルはまだあります。
(厚生労働省資料より)
そんな少子化問題やさらには待機児童問題などがクローズアップされているなか、なんと松戸市が、「共働き子育てしやすい街ランキング」全国9位(東京都除く)、県内1位という評価を頂きました!
*日本経済新聞社と日経デュアルとの共同調査(調査期間2015年9~10月)
<自治体ランキング 評価のポイント>
※記載は、記事公開時のランキング2015の際の評価のポイントです。毎年評価のポイントは変わっています。
①認可保育園に入りたい人が入れているか
②ファミリーサポートセンター、シルバー人材センターなどの充実度
③病児保育に預けやすいか
④認可保育園の保育料が高いか安いか
⑤子供が2人以上いる家庭への保育料減免があるか
⑥認可外保育園に通う家庭への助成があるか
⑦独自の医療費助成制度があるか
⑧未就学児がいる世帯へのサービス・現物支給があるか
⑨ひとり親世帯への補助があるか
⑩子育て世帯の流入を歓迎しているか
⑪学童保育は小6まで整っているか
⑫子育て世帯の割合
乳幼児向けの遊び場が市内全域に20か所~今後さらに増える予定です!
ほぼ市内全域にあり、イベントや講座などが行われている他、妊婦さんやパパ向けの企画もあります。
また、各施設には松戸市認定の子育てコーディネーターが配置され、子育てに関するさまざまな悩みや相談を受け付けてくれています。
E-こどもの森・ほっとるーむ松戸、新松戸、東松戸と、根木内こども館では、生後6か月以上の就学前児童を対象に、理由を問わず3日前までの電話予約で4時間(500円/時間)までお子さんを預けることができます。
妊婦さんから参加できる親子の遊び場、講座や、サークル支援、子育ての無料相談など、気軽に遊び・参加することの出来る場所です。支援センターのスタッフは実施している保育園の保育士で、子育てコーディネーターの認定を受けた保育士もいます。
保育施設が増えています
保育園・小規模保育園・認定こども園は2年間で36施設増えました。
松戸市内には2016年4月1日現在、保育園は61施設、幼稚園は39施設あります。
松戸は幼稚園の人気が高い地区なのだそうですが、保育園は毎年増えています。
取材した保育園では、きれいなロビーやしっかりしたセキュリティ対策など、保育園のこだわりや様々な工夫を感じることができました。
また、近隣住民の避難所としての防災備蓄もされていました。
北松戸駅から徒歩10分の所に、千葉県初の認可夜間保育園として2014年4月1日に開園した、さわらびドリーム保育園があります。
日中は併設のさわらび保育園の園児と一緒に活動したり、季節の行事を楽しみます。
保護者の多様な勤務時間に対応し、朝7時から夜間24時まで、入浴などを含む保育を実施しています。
0歳~3歳未満児を対象とした、定員が6人以上19人以下の少人数で行う保育で、一人の保育スタッフが担当する子どもの数が少ないため手厚く質の高い家庭的な保育を受ける事ができます。
送迎や、お迎えまでの保育は、2人の保育士さんが対応しています。
他にも、病気の回復期のお子さんをお預かりする病後児保育室が、市内に2施設あります。
小学校入学後は
放課後から「よい子の放送」が流れる時間(16時30分または17時または17時30分、季節により時間は異なる)まで、子どもたちが安全に安心して過ごせる場所です。
利用登録終了後から好きな日に利用し、「よい子の放送」までの好きな時間に帰ります。
きめ細やかな支援もあります
産後の大切な体の回復期から産後4か月未満まで、千葉西総合病院内で宿泊型の産後ケアを利用することができます。出産した病院は問いません。
病院内の産後ケア施設にて、お母さんの心身のケア、赤ちゃんのケア、育児相談などのきめ細かいサポートが受けられます。退院後も、市から保健師さんの訪問を定期的に受ける事ができます。
利用の申し込みは2か月前までに。また、急な申し込みや松戸市以外の方でも、実費で利用することができます。
児童館やこども館は、高校生まで過ごせます
また、月一回開催する森のこども館や、市内各施設に出張する移動児童館もあります。
松戸にいるとは思えないような自然を体験することができる場所です。
松戸市子ども総合計画~子どもの力でつながる未来~
「まず、安心して子どもが産める状況を作っていくことです。
子どもが遊びたい~、母親が仕事をしたい~、何かをしたいと思った時に、何かができるような環境が作れている事が理想です。
地域に子どもが出てきた時に、周りの目が行き届き、声掛けができるような街である事が必要です。
親や行政がやらなければいけない!と押し付けるのではなく、普通に市民で補えることだろうと思うのです。
子育てに、いつまでもどの年齢でもかかわっていける街である為に、税金を使って欲しい!
スターティング・ストロング(小さい子どもにお金を使っていくと世の中は潤う)では、日本はOECDの中でもお金を使っていない国となっています。
小規模保育も市の努力で増えていますが、預ければ良いという事だけではないです。
子どもたちがこの街で育って良かったと思える、この街が故郷と思えるような保育の内容の充実ができる事が理想です。」
開園式で本郷谷市長は「来年の4月までには市内23の駅すべての駅舎内、あるいは駅近くに保育所を開設し、だれもが希望する保育所に入れるようにしたい。」とあいさつされました。
今回取材を通して見えてきた事は、松戸市の積極的な取り組みと、社会福祉法人・NPO法人・地区社会福祉協議会などが行政の足りない部分を補い、地域や市民の力が「共働き子育てしやすい街」を支えているということでした。
さらに子育てしやすい街になるために私達ができる事は、地域の目として子どもたちを見守っていけるような、人と人とがつながり合う、市民レベルの「まつどやさしい暮らし」なのではないでしょうか。