素敵な発見!2017年9月11日

江戸川から始まるカヌーライフ~松戸市カヌー協会の素敵なパドラーたち~

素敵な発見!街中でカヌー?
6月の日曜日のことです。
記者が坂川に沿ってサイクリングをしていると
新松戸のマンション街で偶然、カヌーの講習を見かけました。

カヌーの風景

よく見るとポールが吊られていてスラロームのコースに

ぶっつけ本番の取材(笑)。
今回は講師の鹿野さんと広報の水嶋さんに出会えたことがきっかけで
江戸川・坂川を拠点に活動するNPO法人松戸市カヌー協会を取材しました。

鹿野さん

鹿野由喜夫(しかのゆきお)さん

水嶋さん

水嶋茂幸さん

知らないことだらけ

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MFCC? ホワイトウォーター? 謎だらけ(笑)

川面に写真映えする色とりどりのカヌー。
しかし、よくよく考えてみるとカヌーについては知らないことばかりです。
①どうやって始める?
②どんな人がやっている?
③どこに保管する?
④ホワイトウォーター?

記者「質問を考え、正式に取材の申請をします。」
水嶋さん「協会のホームページがあります。
上葛飾橋(旧松戸三郷有料橋)下の艇庫に
必ず誰かいますから、気軽に来てみてください。
カヌーがたくさんあるのですぐに分かりますよ。」


江戸川に艇庫

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流山方面から松戸市中心部に向かう江戸川サイクリングロードが上葛飾橋の下をくぐる場所

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個人や協会所有のカヌーがずらりと並ぶ艇庫

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橋の真下に看板が

東京オリンピックに向けて
坂川で指導していた鹿野由喜夫(しかのゆきお)さんを発見!
実は鹿野さん、地元松戸にカヌーを広めた協会創始者のひとり。
往年の名選手として、指導者として、カヌー界では有名な方でした。
現在、千葉県カヌー協会副会長、松戸カヌー協会理事。
そして、2017年4月から東京オリンピック・カヌースラロームの開催地となった
江戸川区カヌー協会からの要請により同協会会長に就任しています。

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鹿野由喜夫さん

― カヌーはのんびり湖や川を移動するイメージがありますが、どんな技術が必要なのですか?
鹿野さん
「自在に回ったり、止まったり、艇を自在に操ることができて初めて、楽しく、そして安全なんだよ。

そのために静水の坂川で基本の練習を行っているのさ。水泳で使わなくなったシーズンオフのプールでも講習するんだよ」

「涼太~!ちょっと(模範を)見せてやって」

森田涼太(もりた りょうた)選手のデモンストレーションが始まりました。

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森田涼太選手(松戸市出身、駿河台大学2年)2017年日本代表U-23Bチーム選出

協会の方に伺うと森田選手は、小学生の時代にここでの体験会がきっかけでカヌーを始めたそうです。
森田選手の技に受講者は唸り、協会関係者は目を細めます。
まったくカヌーを知らない記者も、滑るように進む姿に目を奪われました。

会員はどんな人たち?
協会は、「松戸」、「然居知爺(ネイチャー)」、「MFCC」、「エルフィン キッズ」、「空と海」、「サーティーズ」、「かわせみ」の各クラブから構成されています。
また、対岸の葛飾区にも、松戸市カヌー協会の兄弟のような「葛飾区カヌー協会」があります。

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体験会の指揮に当たった武田均さん、水上で指導した清水幸一さんに子供たちもすっかり打ち解けています

カヌーを始めてちょうど1年経過した「同期入社(笑)です」という3人にお話を伺いました。

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 左から太田さん、坂根さん、竹内さん

太田雅也さん
「小6の子供と受講して親の方がハマってしまいました。最初は全員MFCCに所属するのです。そこで腕を磨き、引き続き競技志向のMFCCに属する人もいますし、他のクラブに移る人もいます。しかしクラブ間に垣根はなく他のクラブのツアーにも参加しています。」
坂根洋平さん
「シーカヤックに乗って趣味の釣りがしたいと思ったのがきっかけです。松戸市カヌー協会のことは、雑誌『カヌーワールド』で見つけました。」

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竹内克彦さんは、艇庫そばの松戸市古ヶ崎在住。
広報まつどで偶然見つけた『平成28年カヌースクール(全4回)』に参加したそうです。
「何か自分に合った趣味を探して英会話教室に入ってみた感じでしょうか(笑)。
カヌーは最初は協会のものを借りて、今は買い替えた人から譲り受けた自己所有です。
新しい物を買ってもすぐに傷が付いてしまうので、まずはこれで練習です。」

 技術を磨く
記者が水面にカメラを構えていると、
上の方から「一恵さん、沈脱見せてやれ~!」と声がかかります。

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①ザバーン!記者(えっなに?)

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②記者「えっー!大丈夫!?」

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③”水もしたたる”とはこのこと?

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 ④拍手に応える岡田さん

岡田一恵さん
「江戸川で協会の方がカヌーをしているのを見かけて、子供が小学4年生になるのを待って受講しました。このスイープロールができるまで3年かかりました。」
先輩方の「(記者が)写真撮り損ねたって、もう一回~!」
にギャラリーから爆笑が!
岡田さんも同期三人組も、御岳や秩父の急流に挑戦したり松戸市長杯や千葉県民大会に出場しているそうです。

水はきれいか?
「昔はヘドロで大変だった」という水質が気になります。
青少年会館の講座「カヌーに乗って江戸川探検 」で
江戸川河川事務所松戸出張所・甲田知正(こうだともただ)出張所長と古ヶ崎浄化施設を見学しました。

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国土交通省のパトロールカーから現れたのは

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 江戸川河川事務所松戸出張所・甲田所長

 甲田所長「下水道整備や地域の皆さんの協力もあり江戸川・坂川の水は年々きれいになっています。」
ポピーやコスモス畑で市民の憩いの場でもある河川敷の下は、幅28m×長さ125m×5槽からなる巨大地下プールがあり、坂川から江戸川に流れ込む水を浄化しています。

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 礫(石ころ)を敷き詰めた槽に空気を送り水を浄化

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 秘密基地のような地下観察室入口


小学生もすぐに乗れる?
協会行事と松戸市青少年会館の講座の様子を紹介します。
参加者の多くは、親御さんが「広報まつど」を見て申し込んだという小学生たち。

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協会行事「カヌーと流しソーメン」

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夏の体験教室「カヌーに乗って江戸川探検 」

二つのイベントとも多くの協会員が指導に当たります。
「もしも『沈(ちん=沈没や転覆)』したら、慌てず、腰を抜いて脱出するんだよ。」

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田中作次郎さん「おっ!自前のライフジャケットか」

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加藤博文さん「水泳のクロールのように~」

ラジオ体操、パドルの使い方、カヌーへの乗り方…
真剣に聞く子供たち。しかし、意外と短時間です。
記者(…えっ、これだけで乗れちゃうの?)

40年間重大事故「0」
「協会メンバー集合~!」江崎太郎さんの掛け声で、安全対策の確認が始まりました。

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誘導・監視方法について確認を行う江崎太郎さん(右から2人目)

モーターボートが通過すると「波が来るぞ~(横揺れ、転覆しないように)波に向かって!」、
転覆が発生すると「レスキュー!」
水上からの掛け声でインストラクターが急行します。
講習は主に上流で行い、流れに乗って帰ってくる仕組みだそうです。
「疲れた中で下流から漕いでくるのは大変なんですよ」広報委員の藤井勇(ふじいいさむ)さんが教えてくれました。

乗れた!
最初に注目したのは乃愛(のあ)さん小学5年生。
お母さんによると、幼稚園のカリキュラムにカヌー体験があったそうです。

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乃愛さん「楽しい~!幼稚園の時のことは全然覚えていないけど、体が覚えてた」

全く初めてという湊(みなと)くん小学4年生。
記者の予想をはるかに越えて、どんどん遠くへ漕ぎ出していきます。
「ミナト~!頑張れ~!」と応援するお母さん。

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緊張の発進。後方は吉原さんと内藤さん

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休憩タイムの湊くん

 愛美(まなみ)さん小学4年生、樹里さん3年生は姉妹で参加。

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岡田さんが岸からの乗り移り方を指導

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樹里さん「回っちゃったとき難しかった」

2回目の参加という玲音(れお)くん小学3年生は「乗り方忘れた~!」と言いながらもアクティブです。

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玲音くんは桶田さんと上流を探検(笑)して

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ボールを回収

玲音くんの友達で、初参加の拓真くん小学4年生。お母さんの心配をよそにすぐに乗れるようになりました。

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玲音くんが泳ぎだすのも想定内

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拓真くん

川遊びを楽しむ
水嶋さん「今日は天候が悪いので泳ぐ子が少ないですが、子供たちは親の目が届かないところでイキイキと遊ぶものですよ」 

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花音(かのん)ちゃん4年生「ママ~来て~!カニがいるよ~」 後方で見守る志賀薫さん、水嶋さん


大人もすぐに乗れる?
「妻が申し込んで参加しました。」という吉田さん  
樹生(たつき)くん小学5年生の親子に注目しました。

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「腰からぬけますか?」脱出方法の説明に緊張

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大人は体重があり不安定

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何を話し合っているのでしょう?

最初からどんどん岸から離れていく樹生くんに比べてゆっくりと漕ぎ出した吉田さん。
父親としての面目躍如、力強く漕いでました。
「後半バテました」と謙遜も素敵な笑顔です。

協会の皆さんは後方から声をかけ指導、
漕げるようになると離れて監視。
大人も子供も行ったり来たり。
次第にカヌーを操れるようになります。

 

成長した子供たち
圭作くん小学4年生のお母さん「下流に行った時は心配したわ~。でも、上手になったね~」
他人のお子さんではありますが(笑)どの子も明らかに表情が大人に
保護者の方はお子さんの成長を実感できたのではないでしょうか?

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インストラクターと

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圭作くん「手が大変だったよー」にも自信


 カヌーの可能性
今回の取材を通じて、カヌーにさまざまな効用があることがわかりました。

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 水嶋茂幸さん

― 子供さんの成長に良いことが分かりました。
「大人にも良いことがありますよ。
①腕をぐるぐる回しますので肩こりが無くなります。
②女性の方は二の腕がスッキリします。
③朝早くて食事が規則正しく、無駄な間食もできませんから生活習慣病の予防にも…
④何しろ、自然の中でリラックス、リフレッシュできると思います。
家族でキャンプに出かけ、カヌーができたら素晴らしいと思いませんか?」

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 「子供たちにまず、川に親しんでもらいたい。昔の川遊びを伝えたい。
今日の体験会のほかにも、毎年8月に開催される「献灯まつり」やプールで行っている「水上運動会」をきっかけに、楽しさを知ってもらいたいです。

松戸市自閉症協会の方に対するカヌー体験講習会を健常者の子供たちと合同で行っています。自閉症の方にも水上で自ら漕ぎ出す体験をしていただきたい。カヌーの可能性を感じています。」


世界に漕ぎ出せ!
競技志向、アウトドア志向、健康志向から仲間づくり、社会貢献まで。
艇の形状や競技の種類もいろいろ!!!
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松戸市長杯、県民大会、ジャパンカップ、ワールドカップ、そしてオリンピック。
世界への道が松戸から始まっていることが分かりました。
素敵なパドラーたちに巡り会い、「ぜひ競技編を書きたい!」そう思う夏の一日でした。

この記事を書いたライター(市民記者) 千葉 淳

「人生は旅」、学校卒業後、松戸市民から転勤族に。東北勤務時代に家族と「おくの細道」をたどるサイクリングを始めました。平成26年春、転勤で帰郷。これからは”松戸芭蕉”となり旅人の目から見た「松戸」を伝えていきます。