秋といえば皆さん何をイメージしますか?「スポーツの秋」、「芸術の秋」、「食欲の秋」などと言われますが、実は「イベントの秋」でもあるのです。
そんな秋空広がる10月7日(土)、新京成電鉄くぬぎ山車両基地で『新京成サンクスフェスタ2023 inくぬぎ山』が開催されました。
2020年・2021年は開催中止となりましたが、2022年には完全予約制での開催。そして今年からようやくフリー入場での開催です。それではさっそく潜入レポートしてみたいと思います!
“電車の総合病院”
新京成電鉄の全車両の整備を行う「くぬぎ山車両基地」。松戸市と鎌ケ谷市にまたがる広大なスペースを有し、今回公開されるのは車両の定期検査・修繕などを行う車両工場部分。まさに“電車の総合病院”となります。
さっそく目に飛び込んできたのは8000形電車のカットボディ。「しんちゃん電車」として親しまれた車両で、昔の新京成といえばコレと思う方も多いはず(※8000形電車は2021年に全車両の運行が終了)。
電車がすっぽり入ってしまう建物内。普段は電車の検査を行う場所も、この日ばかりは多くの家族連れで賑わいます。
壁側に目をやると電車の部品がズラリ。モーターなどのパーツでしょうが、実際に見てみると大きいです。
「安全第一」の職場とあって、あちこちに標記類が。
こちらは試験項目のパネル。日々の安全輸送を支えている現場の苦労がうかがえます。
自動車にも「車検」があるように、電車にも定期的な検査があります。くぬぎ山車両基地ではお客様が安全かつ快適に利用できるよう、日々電車のメンテナンスを行っています。
今回展示されていた8900形電車は今年でデビュー30周年。よく見ると「高根公団」行となっています。運転席での写真撮影が行われていました。
電車を間近で見られるのは貴重とあって、大人でもちょっと興奮してしまいます。
大人から子どもまでワクワク
広い工場内、さらに奥に行ってみましょう。
今回のイベントでは体験型のコーナーも多く、幅広い年代に楽しめる内容となっています。
こちらは電車の台車の下に入れるコーナー。普段は体験できない貴重な経験。
ちなみに新京成線の線路幅はJR在来線よりも広い「標準軌」。実は新幹線と同じ幅なのです。
子どもたちにも大人気、鉄道模型のコーナーもありました。ちゃんと沿線の名所がミニチュアサイズで再現されています。
撮影コーナーも賑わっていました。憧れの駅長さんの帽子をかぶってパシャリ!きっと良い思い出になったはず。
続いて屋外の展示コーナーへ。
この日は天候にも恵まれ、秋晴れの陽気が気持ち良いです。
こちらはモーターカーの体験乗車コーナー。安全輸送を支える、まさに「縁の下の力持ち」な車両。
ディーゼルエンジンで走りますが、普段は見る事ができない車両です。
こちらは“名物”の電車の撮影コーナー。
家族連れから鉄道ファンまで、皆さん思い思いのかたちで楽しんでいました。
現在、新京成線で走る車両は全部で4車種。一堂に揃う事は貴重です。
県内の会社を中心に様々な鉄道会社のグッズ販売も実施。
入口に展示中のバスも「サンクスフェスタ」仕様となっていました。マスコットの「しんちゃん」「けいちゃん」も表示。
せっかくなので新京成のコト、色々聞いてみました!
今回お話を伺ったのは新京成電鉄の小松さん。今年6月に「サンクスフェスタ」を企画する部署に来たばかりだそうです。
・今回の「サンクスフェスタ」、大盛況でしたね。
おかげさまで6,199名のお客さまにご来場いただきました。
以前は「車両基地見学会」という名称で開催していましたが、2014年から「サンクスフェスタ」と名称をリニューアル。沿線のお客さま、ファミリー層に楽しんでいただける内容となっています。
・松戸市のお気に入りの場所はありますか?
「矢切の渡し」ですね。実は松戸市側から柴又帝釈天へお参りに行く際にも使えます。
また矢切の名物といえば、今年3年ぶりに開催された夏の風物詩「矢切ビール祭り」。みんなでお酒を飲めたりステージがあったりと楽しめるイベントが多いです。
・新京成のオススメ情報を教えて下さい。
11月から沿線の子どもたちに絵を描いてもらった「新京成ドリームトレイン」を運行しています。
今年で4年目となるこの企画。車体と車内に約600点の“力作”を展示し、来年1月末頃まで運行予定です。
忙しい中、取材にご協力いただいた新京成電鉄の小松さん、ありがとうございました。
いかがでしたか?地域密着型路線として走る新京成線の魅力を存分に味わった1日でした。
皆さんも新京成線に乗って「秋」を探しに出掛けてみてはいかがでしょうか?